"しごと検索"祭り!ウェブマスターオフィスアワーの備忘録
6月19日(水)12:00〜 YouTubeLive にてウェブマスターオフィスアワーが開催されました。
今回は今年残りのウェブマスターカンファレンス情報であったり、直近の Google 公式情報が発表されたり、新しく"しごと検索特集"が実施されたので、ブログでレポートしようと思います。
目次
Google 社員が参加する今後のイベント
- 6/27 マーケティング ZERO TOHOKU 2019 - 仙台
- 6/29 シンゲキ Camp 2019 - 札幌
最新のウェブマスター向け公式ブログの記事紹介
Googlebot が常に最新のレンダリング エンジンをサポートするようになります
求人情報ガイドラインを守って、より多くのトラフィックを集めましょう
まだ読んでいないよという方は、是非読んでください。今すぐに役に立たないかもしれないという方でも、知識としてもっておいて損はないと思います。
今年残りのウェブマスターカンファレンスが発表された
2019年に入って、既に沖縄、福岡と開催されました。他に東京、大阪で開催されることは金谷氏がツイート済みです。
Official Google Webmaster Central Blog:Webmaster Conference: an event made for you https://t.co/XsfNWQN7z5 @googlewmcさんから
— 金谷 武明 Takeaki Kanaya (@jumpingknee) 2019年6月11日
Webmaster Conference のサイトを公開しました。日本では東京、大阪など年内あと 3 回予定していますので、楽しみにしていて下さい!https://t.co/hf8u4a59kg
そして、残りの1ヶ所は札幌に決定!そして、開催日は2019年9月12日(木)です。
沖縄、福岡は行けなかったので、札幌開催は是非参加したいと思います。
因みに、募集は7月以降になるそうです。
ソーシャルからのトピック
Google 検索では10年前の記事は表示されないという記事について、金谷氏が回答しました。
金谷氏:僕らのミッションは世界中の情報を整理して、みなさんに提供することです。なので、10年前だからといって表示しないということはないので安心してください。ただ、クエリによっては古い情報よりも新しい情報の方が必要とされている場合は、表示されにくくなるかもしれない。
他には、検索品質評価ガイドラインやファビコンについてコメントがありましたが割愛します。
しごと検索特集
しごと検索の基本情報を Google は用意しているので、まずは読んでください。
求人情報ガイドラインを守って、より多くのトラフィックを集めましょう - Google ウェブマスター向け公式ブログ
クイズが3問ありましたが、こちらは是非アーカイブを観てください。
それでは、次から Q&A に入っていこうと思います。
Q&A
仕事検索の企業名を匿名にしてもいい?
Q:Job Job Posting の必須プロパティに関して質問です。必須プロパティの hiringOrganization には求人提供元の会社名を記述する必要があるかと思います。
こちらの会社名について、機密保持の関係から会社名部分を「外資系企業」や「企業名非公開」のようにぼかして入力している求人が実際の「しごと検索」画面上に多数見られますが、そういった記述は仕様上問題ないでしょうか。
それとも Job Posting の仕様上、hiringOrganization には「株式会社◯X」のように具体的な会社名を記述する必要があるでしょうか。ご確認いただけますと幸いです。
金谷さん:匿名にして大丈夫です。求人名をぼかして掲載したいということがあるのは認識しています。
しごと検索で AMP 版が表示されてしまう
Q:しごと検索の URL で通常のページを指定しているが、募集ボタンを押すと AMP ページになります。
通常ページと AMP 用ページを別の URL で用意しているサイトがあります。しごと検索の JSON は通常ページに指定しています。JSON の URL の箇所も、通常のページにしています。ですが、募集ボタンを押すと AMP 用ページが表示されてしまい、困っています。
これはなぜでしょうか?対策はありますでしょうか?
WordPress で AMP プラグインを使っていますが、AMP ページには次のコードが自動的に出力されているようです。
<省略>
これがあると、JOBS に登録されてしまうということでしょうか?
あんなさん:確認しようとしたのですが、現在では AMP の実装が見受けられませんでした。canonical のページからも追ってみたのですが、対象の部分が見つかりませんでした。具体的にどのような URL だったのかがあったら助かりました。
しごと検索で応募ボタンが変更できない
Q:Google for Jobs 応募ボタンの名称変更ができないようです。ボタンがとても長い名前のときに「〜で応募」というように省略されます。これはとても不便ですし、ユーザーの離脱につながります。
求人情報をこのような形で収集するのであれば、しっかりと対応すべきです。
このしごと検索への対応は、企業から受託制作として請け負っている人たちもいます。Google のプロダクトとして不十分であるのであれば、リリースしないべきです。
募集ボタンの名称を変更できないことは致命的です。
早急に対応方法のご検討をお願いします。
金谷さん:ちょっとこのときの状況がわからなかったのですが、今は「〜で応募」というのが表示されなくなっていますので、なんだかわからない状態ということもあり、担当チームに報告しました。ご報告ありがとうございました。
細かい点なのですが、Google for Jobs は古い名称で、今は Job Search on Google が正しいです。
さらに細かい点なのですが、受託制作だから僕らが特別に何かすることはありません。ただ、すべての方のために直していきたいなと思います。
しごと検索で HTML は使える?
Google しごと検索の description プロパティには、HTML タグの使用が許可されていますが、現時点でタグを使っても反映されませんでした。これはまだ準備中なのでしょうか?
Description プロパティには応募資格など仕事内容以外のことも書いてよい、ということになっているので、ガイドラインにも h1 タグなどが使えることが書かれてあります。
金谷さん:僕らが確認した範囲でも使えるであろうということだったんですが、もし使えないことがあった場合は具体的な URL があるとチームに報告ができるので、URL を添えて質問して頂けると助かります。
AMP Stories のマークアップについて
簡単に高速で視覚アピールできる AMP Story について興味があり、早速マークアップをして実験中です。よくわからない事だらけで、順番に教えていただけたらと思います。
1)CORS の対応について
通常のレンタルサーバーでは、CORS の Origin ヘッダーなど対応しないと思いますが、これはエラーが出たままで良いのでしょうか?
私は念のため GitHub に従いました。(AMP Story ページでは正しくレスポンスを返すようにサーバー設定)
2)AMP-IMG タグについて
3)Google キャッシュについて
4)構造化データについて
AMP Story の構造化データは、何をマークアップするのが正しいでしょうか?
通常 AMP のパブリッシャーロゴとかと仕様が違いますし、カルーセルに出すものと検索結果に出すもので、目的が違うのはわかりますが、開発者側としては、何をどうマークアップするのが適切ですか?
あんなさん:まず CORS というのは、Cross Origin Resource Server の略です。CORS の設定については、例えばリソースのドメインが異なる場合もきちんと表示したいのであれば実装した方が良いです。公式ドキュメントがあるので読んでみてください。
2、3については、担当チームに確認中です。
4も担当者に聞いてきました。基本的には公式ドキュメントを見ていただければと思います。構造化データのマークアップは通常のマークアップで大丈夫です。引き続き、フィードバック頂けると嬉しいです。
なかなかインデックスされない
Q:ほとんどの URL が、"検出 - インデックス未登録"となってしまいます。
現在、私が運営しているサイトで送信したサイトマップが「28,000件」なのに対して、「3,000件」のみのインデックスとなってしまっています。
Search Console で見ると「除外」「検出 - インデックス未登録」と表示されてしまいます。これが調べる限り、クロールすらされていない状態ということですよね。
このサイトは、12月に公開した中規模のポータルサイトですが、毎月500件ずつくらいインデックスされていっていますが、「この調子だとなかなか全ページがインデックスされないだろう、時間がかかりすぎるからもう改善をやめようか」ということで悩んでいます。
別ジャンルで、ほぼ同じプログラムでつくった別のポータルサイトのほうは、7割ほどインデックスされていて特に悩んでいません。何か違いがあるようにも思えず。。。
どうしたらよいでしょうか?
金谷さん:仰る通り検出はされているが、クロールはまだされていないということで、表現がちょっと難しいのですが、まだそんなに作り込まれておらず外部からそんなに参照されていないと思います。じゃあどうすれば良いのかでいうと、逆に改善を続けるしか正直ないかなと思います。みんながアクセスしたくなるような改善を続けてください。
Discover での表示回数のカウント方法
Q:Search Console での Discover についてご質問です。Discover を開くと1画面に20強の URL が表示されます。開かれた段階、スクロールされず実際に画面にあらわれなくても、この全 URL に1表示回数となるのでしょうか?
それとも、実際にスクロールされて表示されてから初めて表示回数になるのでしょうか?
金谷さん:実際にスクロールされて表示されてからです。
閉鎖されたサイトが検索結果上位から消えない
Q:ここ数ヶ月で404エラーや既に存在しないサイトが検索結果に数ヶ月に渡り上位表示されていることが散見されます。
例えば「東京駅 時刻表」では3月末に閉鎖されたサイトが1ヶ月以上経過しても検索結果1ページ目に2件も表示されています。
以前も検索ボリュームが少ないクエリなら1ヶ月2ヶ月と上位表示されることもありましたが、それなりに大きな検索ボリュームのクエリでも数ヶ月に渡り上位表示されることが増えたように感じます。
この傾向が強くなっているように思うのですが何か対策とか考えているのでしょうか?
金谷さん:実際に閉じられたサイトが302でリダイレクトしていて、200を返している。Google にとってそのサイトが閉鎖されたというのがわかりづらい状況でした。なので、できればそのサイトオーナーに伝えることができればなのですが、リダイレクトなどをせずに、そのまま404を返すようにして頂くか、302で遷移先で404を返すような何らかの方法でこのサイトが閉鎖したことを Google に伝わりやすいようにして頂くのが良いかなと。ただ、今後もこのようなことが起こらないようにするために、内部でエスカレートして、エンジニアと会話していこうと思います。
虚偽情報を書き込まれた場合の対応方法
Q:Google は「検索結果がユーザーにとって信頼できるものであるべき」としています。しかし、ある特定の業種に関しては、信頼性に欠ける情報サイトが上位表示されています。その情報サイトの内容を見てみると、同業他社の悪評口コミを自演で連日投稿する、いわゆる嫌がらせのヤラセサイト。
類似したヤラセサイトを量産することで、検索結果の1ページ目を独占しているのです。結果的にユーザーが「その会社は悪い評判ばかりの良くない会社」と判断して利用を躊躇してしまいます。Google は様々なアルゴリズムによって、検索結果を決定していると聞いています。このようなユーザーを欺く嘘だらけの情報サイトが1ページ目を独占してしまっている現状を鑑みると、もう少しサイトの内容の信憑性を重視するようなアルゴリズムを導入すべきではないでしょうか?
ヤラセサイトの内容を見てもらえれば分かると思いますが、被害を受けているサイトや人物は数百以上にも及びます。
また被害を受けてしまった側は、どう対処するのが正解なのでしょうか?
金谷さん:一般論として回答しますと、Google は検索結果がユーザーにとって信頼できるものを目指しています。ただ、アルゴリズムで判断する、人が判断するというのは非常に難しい部分でもあります。
一方で、Google からその情報が消えたとしても、ウェブ上には存在するので別のサービスなどでそのサイトが話題になった場合は、引き続き対象サイトの評判を落とし続く可能性があります。Google から情報を消しても、インターネット上には残っています。Google から情報を消すというよりも、インターネット上からその情報を失くすことを1番に考えてみてください。一つアドバイスするとすれば、もしかしたらリンクスパムをしている可能性があります。ウェブマスター向けガイドラインに違反しているようであれば報告してください。検索結果から消すことはできないと思いますが、順位を下げることはありえます。
未登録サイトの info: 情報の確認方法
Q:先日の info: に関する回答ですが、プロパティを所有しているユーザーの内容はわかりましたが、持っていない場合はどのように特定すればいいのでしょうか。
また、極稀なケースとは思いますが、お客様がウェブに疎くサーチコンソールすら登録できない又はされない(する必要がないと思っている)方はたくさんいます。そのために、プロパティ所有者でない場合でも調べる方法があれば教えていただきたく思います。
金谷さん:Search Conosle に登録していないのがクライアントなのであれば、登録することを勧めてみてはどうでしょうか。
複数サイトで同一商品販売すると重複扱い?
Q:重複コンテンツに関して質問です。弊社では複数の EC サイトを運営しており、同じ商品を複数のサイトで販売しております。このような状況下で、特定の商品名で検索した場合、一部サイトの商品ページのみが表示されますが、これは重複コンテンツとして認識されており、Google がオリジナルだと判断したコンテンツが上位表示されているのでしょうか?
それとも別の問題でしょうか?特定のサイトの商品ページを優先的に表示させたいのですが、何か方法がありますでしょうか?
金谷さん:確認した範囲では、既に優先させたい商品ページが上位にきているので解決しているのではないでしょうか。重複コンテンツについてですが、URL 検査ツールで canonical されている URL を確認してみてください。
サイト移転後順位が下落傾向
Q:旧サイトを http の独自ドメインで運用していた→https にした→https の別の独自ドメインにしたという状況。
- 旧サイトから新サイトへ301リダイレクト
- しばらくしてから旧サイトの SSL 版の存在に気づき、新サイトへ301リダイレクトした
- 順位が安定しない
サイトの移転が上手くできているか教えて欲しい
金谷さん:現在はサイト移転は上手く行えていると思う。ただ気になったのが、リダイレクトしているページとリダイレクトしていないページがあります。その処理が正しいのであれば問題ないです。
スパムレポートの効果
Q:有料リンクを購入している、かつ中古ドメインから大量の被リンクを送っているサイトをウェブスパムとして通報しました。
しかし、1ヶ月以上経過した現在も通報したリンクが消えないため、「ウェブスパムではない」と判断したのでしょうか?
以前にも他のサイトを有料リンクとして通報しましたが、何も変化が見られなかったため、有料リンクの定義が曖昧だと感じました。
金谷さん:Google はインターネットを支配しているわけではないので、リンクが消えるということはないです。ただ、既にスパムリンクとして処理されている可能性もありますので、その場合は効果ないでしょう。また、クエリによってはリンクが無効化されても順位が下がるとは限らないです。
質問するときのおすすめ
具体的な URL と現象が確認できるクエリを添えましょう!それだけで、より具体的なアドバイスをもらえる可能性が高くなります。
次回のウェブマスターオフィスワーは・・・
6月25日(火)12:00〜を予定しているそうです。時間が合えば、LIVE で観ることをおすすめします!